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新緑の庭園 宝厳院

■毎週日曜更新 権太呂スタッフの「旬な京都便り」

2012.06.03

こんにちは、中西です。
秋の紅葉もきれいですが、新緑の頃には「青もみじ」が楽しめます。
今回は緑を楽しむ庭園を中西がご紹介します。

嵐電終点の嵐山駅の前に「天龍寺」があります。

せっかく嵐山に来たのだからと「竹林の小径」を見てきました。

天龍寺山門近くのお地蔵さん。
「カワイイ」と写真を撮っていたら、横で写真を撮っていた外国人女性も「カワイイ」とにっこり。
「カワイイ」がキーワードで、共通認識、共通語になるかもという記事を読んだことがありますが、
大げさでないのかもしれません。

天龍寺の山門をくぐり、左側を歩いていると案内板が見えてきます。
それによると、京都随一の新緑の庭園とあります。

この茅葺の屋根のところが受付です。

入り口前には羅漢像が並んでいます。

土塀に紅葉の並木、紅葉の頃も見ごたえがあるのでしょうね。

ここで天候急変、激しい雷雨となり山門の下で30分ほど足止めとなりました。
雷雲が去ってから小雨の中を歩きました。

宝厳院は、室町時代(1461年)創建で、もとは上京区にあった広大な寺院でした。
応仁の乱で焼失し、その後再建されています。
禅僧策彦周良禅師作庭の「獅子吼の庭」の「獅子吼」は、「仏が説法する」という意味で、
この庭を散策し、鳥の声、風の音を聴くことで心が大変癒されるようになります。

禅僧作庭ですので、枯山水の庭で見られる舟石、龍門の瀧があります。
広がる小石は「苦界」を表しています。

回遊式庭園で、庭園内を小川が流れています。

激しい雷雨の後ですので、小川も勢いよく流れていました。

小雨の中の木陰とあって、カメラの調整もしたのですが、写真は暗めとなってしまいました。

でも、雨に打たれた新緑は、とてもきれいです。

苔もきれいで、ふかふかしています。

苔が育つ条件が整っているのでしょうね。
苔寺も近い距離にあります。

庭園内。新緑に囲まれた建物

山門前を通った人力車が、ここには約300本のモミジがあり、秋にはライトアップされますと説明していました。

本堂横。本堂では田村能里子画伯筆による「風河燦燦 三三自在」と題された襖絵五十八面も公開されていました。

雨宿り中、途中で引き返してきた年配の方と話をしました。
ご近所だということでしたので、写真を撮る場所を相談したところ
「best view」と教えてもらったのは、竹やぶ越しの茅葺建物でした。

本堂を見て回るなら雨の止むのを待たずに今行った方がbetterとアドバイスもして頂きました。
ご年配の方でしたが、服装も小粋で話す言葉もハイカラ(私の方が古い)です。

庭園の岩の名前「獅子岩」を交えての場所の説明から、ひょっとしたら天龍寺の関係者かとも思いましたが、嵐山は景色も人も奥が深いようです。

京都随一の新緑庭園「宝厳院」は、6月30日まで特別公開しています。
ベンチも配されているので、雨でなければ緑に包まれた時間を過ごせます。
秋に行きたい場所がまた一か所増えました。(中西幸子)