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釘抜き地蔵でお百度まいり

■毎週日曜更新 権太呂スタッフの「旬な京都便り」

2014.10.16

みなさまこんにちは!松本です。
本日は千本上立売にある『釘抜き地蔵』に行ってきました。
この日は台風が去った2日後で、秋晴れのとても気持ちの良い日でした。

今回こちらのお寺が気になった理由は、お百度参りをされる方が多いと聞いたからでした。
どんなお寺なのでしょうか?

別名『釘抜き地蔵』と呼ばれる石像寺には、空海が創建したと伝えられ、唐より持ち帰った石に自ら地蔵菩薩を刻んだ石像が本尊とされています。苦しみを抜き取ってくださるお地蔵様ということから、「苦抜(くぬき)地蔵」と呼ばれるようになり、その後「くぬき」がなまり「くぎぬき」の名で知られるようになったそうです。
また、このような伝説もあるそうです。
1556年ごろ、京都有数の商人が両手が痛みに苦しんでいました。
色々と治療を施しましたが効果が無く、苦しみを抜いてくれると評判のお地蔵様に願掛けをしたところ、
夢の中に地蔵尊が現れ、「その痛みは前世で人を呪い、人形に釘を打ち人をのろったむくいだ」と手の中に刺さっていた恨みの釘を抜き、2本の釘を見せました。夢から覚めると両手の痛みは治まり、急いで地蔵尊の前に行くと、朱に染まった2本の釘があったといいます。

訪れた日は平日の午前中。まだ9時を過ぎたところなので人は少ないかも?
そう思って門をくぐると・・・

近所の方でしょうか、数人の方たちが日当たりのよいベンチに腰をかけて楽しそうにおしゃべりをされていました。
それにしてもほんとに良い天気!少し汗ばむほどの陽気です。


本堂の外壁にはずらりと釘抜きと八寸釘が括りつけられた絵馬が敷き詰めてあります。
これは苦しみから解放された方たちが奉納した”御礼”の絵馬だそうです。


敷き詰められた絵馬は屋根の外にもあり、一部はこのように雨風にさらされて
錆びてしまっているものも。
関係者の方に聞いてみると、本堂にかけられた絵馬は新しいものが奉納されるごとに
古いものから外されていきます。
だいたい14~15年ほど掛けられているそうです。


本堂の周りをぐるぐると竹の棒を持ってまわる人たちを見かけました。
もしやあれがお百度参り?
気になったので境内におられたお寺の方にお百度の仕方を聞いてみました。

ここでの「お百度参り」は数え年の分の本数の竹の棒を持ち、お堂の周囲を1度回るごとに1本返していき、
願いを思い浮かべながら回っていくそうです。
百回ほどではないので、私でもできるかな?と思い、お参りをしてみることにしました。



お百度をしている間、熱心にお参りされている方をたくさん見かけました。
お年を召された方や学生、スーツ姿の方など多様な方が訪れ、お参りの仕方も様々です。
お地蔵様ひとりひとりにお辞儀をされる方、熱心に念仏を唱える方、お地蔵様を撫でる方…
傍の休憩所では賑やかな話し声が聞こえるものの、不思議と静かに感じました。

こちらは本堂のそばにあるお休み処。
ここでは毎日近所の方たちがお話をされたり、お菓子を持ち寄って
のんびりしたりされているそうです。
奥に見えるのはお水が飲めるサーバーも!
近所の方たちの憩いの場所のようです。

そのお休み処に飾られている絵馬です。
お堂にかけられているものとは違った形で、ここにあるものが一番古いそうです。

ちょっとおもしろかったのがこちらの手水。
なんと井戸の水を滑車つきのバケツで汲んで使うようです。


なかなか無い機会にちょっとわくわくしながら水を汲みます。
井戸の底が深く、意外と重いです。

みなさまどうでしたか?
私はお百度参りをしている間、本当に真剣にお参りされる方が多いことに驚きました。
とても明るく、平日にしては人も多く感じましたが、どの方も熱心に手を合わされています。
お寺の方に聞くと、由来やお百度の仕方など丁寧に教えてもらえますし、気になった方は一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
本日は最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。(松本)