こんにちは、中西です。
先週のことになりますが、3月3日の雛祭りの日、知る人ぞ知るという「いちひめさんのひいなまつり」に行ってきました。
全国でもここだけという「人雛まつり」で、公開着付け、解説つきです。
拝観や入館ではなく、「参観」するので「参観券」を購入します。
参加者には、桃挿華簪守り(ももかざしまもり)やお抹茶・お菓子がつきます。
邪気払いのお守りで、私もお風呂に浮かべました。
市比賣神社(いちひめじんじゃ」は、河原町五条通りから一筋下がったところ(一筋南)にあります。
敷地は狭いのですが、古い歴史と由緒がある神社で、平安時代795年に建てられ、市場の守護神として祀られていました。
豊臣秀吉の時代に現在の地に移り、五人の女神を祀ることから「女人守護の神様」として知られています。
「天の真名井(あめのまない)」
これは京都七名水の1つで、歴代の天皇・皇女の産湯としても使われた名水です。
市比売神社が皇室守護の神社であることから、建物は北の御所に向かって建てられています。
さて、ここから「ひいなまつり」体験記です。
イベント会場は、河原町通りをはさんで向かいにある「ひとまち交流館」です。
2階に「昔の遊び」の部屋と「お茶をいただく部屋」があり、
3階の大会議室に雛段が設けられ、解説やひと雛のお披露目がありました。
<昔の遊び>
盤双六(ばんすごろく)
昔は明かりがなかったため、光のさす方(明るい方)が上座で、白の人の席だったのだそうです。
サイコロを振って、出た目を進み、先に相手の陣地に侵略した方が勝ちです。
貝合わせ
はまぐりの内側に金箔などを使い、源氏物語などを描いています。
一対の貝に同じ絵柄が描かれています。
裏返しに置き、ペアを選んでいく「神経衰弱」のような遊びです。
次々と当てていく姿に「お見事」の声がかかります。
投扇興(とうせんきょう)
「とうせんきょう」と聞いて「桃仙郷」が浮かんだのですが、文字通り「扇を投げて」興じます。
頑張れお父さん!
結果は残念なことになりましたが、うまく落とせばこんな風になります。
落ちた形も得点に加算さえます。
やってみたいと思う人が多く、結構な順番待ち具合でした。
「ひな茶」お抹茶とお菓子
これは何十人と並ぶ長い列ができていました。
ようやく席について、和菓子を口にしてから写真を撮っていないことに気がつきました。
頭の中を「覆水盆に返らず」という言葉がぐるぐる回ります。
慌てて写真を撮ったのですが、後ろに手帳が写ってしまう、動揺が隠せません。
お茶碗もお雛さんです。
イベント会場で「参加者記念写真」というのをやっていました。
並んでいたのは、女性のグループやカップル、一人参加はあまりいませんでしたが、
私も小袿を着て写真を撮ってもらおうと並びました。
ひょっとしたらコスプレ好きかもしれません。
土曜日で参加者が多く、時間が押してきたので急いでくださいと案内があり
前に並んでいた二人連れの方に「よかったらご一緒に」と声をかけてくださり、
一緒に写真に収まりました。
時間がないと聞いて焦ったのか、男性に小袿を女性に狩衣を着せていましたが
それも面白いかもとそのまま写真を撮っていたカップルもありました。
まるで「とりかえばえ物語」みたいです。
私の雛段に座っている記念写真を「ほら、こんな写真ですよ」とご紹介したいところですが
一緒に写った人たちの了解を得ていないので、残念ながら公開できません。
お内裏様とお雛様、三人官女、五人囃子の勢揃い姿はこちらです。
お内裏様とお雛様の着付けを公開し、解説がつきます。
装束の種類、階級、紋様、色、持ち物の「笏(しゃく)」や「扇」についても説明がありました。
お内裏様着付け中(時計に注目)
次にお雛様の着付け。5色の色を重ね、上着に更にベストに当たる丈の短い着物を羽織ります。
後ろ姿はこのようになります。女性の着物は全部で約20キロとか。
三人官女は巫女さん達で、五人囃子の雅楽の演奏に合わせ舞っていました。
会場で、「お雛様の位置が逆じゃないの」の言う声が聞こえていました。
明治期まで左側(向かって右)に地位に高い人が立つのが一般的であったため、
京都では昔通りにお内裏様とお雛様はこのように並びます。
さてここで再び時計に注目!
お内裏様の着付けから1時間が経ちました。
午後1時から始まった「ひいなまつり」も終盤にかかっています。
(午後1時~4時まで)
土曜日で込み合い、会場には入りきれないくらい多くの人が訪れていましたが
これは見るだけだなく、参加でき、勉強にもなるとても楽しいイベントです。
帰宅後、開口一番が「楽しかったよ~」でした。
機会があればぜひ参観を。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。(中西)