今日は、私が住んでいる家の近くにある、「地蔵寺」通称「桂地蔵」をお届けします。
一見とっても地味なお寺なのですが、地蔵尊像がとてもきれいなので今回取り上げてみました。
地蔵寺は、桂離宮の近く、桂川街道と桂大橋から阪急桂駅に向かう道との
交差点(下桂)から、桂駅方向に少し歩いたところにあります。
このお寺は「京の六地蔵」の一体をまつる浄土宗の寺院です。
開創は明らかではないそうですが、この地で平安時代の貴族桂大納言源経信が
桂河原を月の名所として山荘を営み、愛でたという来歴があります。
その後、現在も地蔵寺の薬師堂に安置される石造り薬師如来(鎌倉初期の作)が
まつられて信仰を集め、やがて寺として成立をしたといわれています。
六地蔵のうち、本尊として本堂に祀られているのはここだけです。
こちらは薬師堂です。普段は扉があいていないので小窓からのぞくような
形で中を見ることができます。
中をのぞいてみると、こんなきれいな「桂地蔵尊像」がおられます。
こちらのお寺の薬師堂の中におられる「桂地蔵尊像」は、
それは外からは想像できないくらい大きく、身の丈は約2メートルもあり、
左手に宝珠(ほうじゅ)を、右手に錫杖(しゃくじょう)を持っておられます。
とても彩色あざやかで、初めて見た人は、
「わぁ~。きれい!!」て思わず声を発するくらい本当にきらびやかです。
私も初めて見たときは「こんなところに、こんなきれい地蔵尊像があるんや~」と
思ったほどです。
ここのお寺は、観光の人たちがたくさん訪れるというよりは、地元の人たちが参る
お地蔵さんのお寺という感じです。
普段は静かな地蔵寺ですが、8月22、23日は、地蔵盆には、京の六地蔵巡りを
する数万の人であふれかえります。
六地蔵めぐりの一つで、京都六地蔵第三番札所にあります。
当初、六体の地蔵菩薩は、木幡(現在の伏見区六地蔵にある大善寺)の里に
祀られていましたが、1157年に平清盛によって、都の安泰を祈るため、都に
通じる六つの街道入り口にそれぞれ安置したと伝えられています。
他の5体は、伏見六地蔵(前記・奈良街道)、鳥羽地蔵(西国街道)、
常磐地蔵(周山街道)、鞍馬口地蔵(鞍馬街道・浄土宗上善寺)、
山科地蔵(東海道)にそれぞれまつられています。時間を見つけて、
全部みてまわるのもいいかも知れないですね。
本日は最後までお読みいただきありがとうございました。平沼