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新京極・寺町界隈にあるお寺たち

■毎週日曜更新 権太呂スタッフの「旬な京都便り」

2012.09.16

本日は、京都の新京極といわれる中にあるお寺を紹介します。
新京極とは、京都市中京区の南北の通りの一つで、
三条通から四条通までの比較的短い通りのことをいいます。
お土産、ファッション、飲食店などたくさんのお店がならび地元や観光客の方も
多く訪れます。
その中にはよく見ると、「えっ!?」と思うような信仰や歴史がたくさん残っています。
そんなお寺を紹介します。

こちらは、誓願寺です。
京都の中心地、新京極通りのど真ん中にある「浄土宗西山深草派」の総本山です。

創建は、はるか飛鳥時代まで遡り、その長い歴史の変遷の中、
「法然上人」「西山国師」「立信上人」と続く浄土門の聖地として…、
また深い山間ではなく、「街の中にあるお寺」、「暮らしに密着した信仰の場=念仏道場」
として人々に愛され続けているお寺です。

そのためか誓願寺にゆかりの深い歴史上の人物も大変多く、
ことに「清少納言」「和泉式部」「松の丸殿」といった女性たちからの深い信仰を集めた
ため「女人往生の寺」とも称されています。
そのほかにも落語の祖と呼ばれる「策伝上人」や謡曲「誓願寺(世阿弥作)」に
謡われるなど、落語発祥の寺、芸道上達の寺としても広く信仰を集めているそうです。

こちらは誓願寺の本堂の中におられる、京洛六阿弥陀の随一といわれる「阿弥陀如来」です。
かなり大きな坐像で、結構びっくりしますよ。

誓願寺を進み、新京極の西の通り「寺町通り」の三条のあたりに矢田寺があります。
矢田地蔵尊ともいわれるこのお寺は、平安時代の初め、大和国(奈良県)の矢田寺
の別院として五条坊門に創建され、以後、寺地を転々とし、天正7年(1579)に現在の
地に移されたといわれています。
本堂に安置する本尊の地蔵菩薩(矢田地蔵)は高さ約2メートルの立像で、
開山の満慶、満米上人が冥土へ行き、そこで出会った生身の地蔵尊の姿を彫らせた
ものといわれ・・・俗に代受苦地蔵と呼ばれ、地獄で亡者を救う地蔵として人々の信仰
を集めています。
お寺の境内の雰囲気は、オレンジ色してとてもきれいですよ。

矢田寺を少し進むと「本能寺」があります。
本能寺は、織田信長が明智光秀に襲われ自害・焼失したとして有名ですが、
実は本能寺は現在地の寺町御池ではなく、1582年(天正10)ごろは堀川四条
の近くにあったそうで本能寺の変後、豊臣秀吉が現在の地に再建したそうです。
本能寺はテレビでも何かと時代劇などで取り上げられているので、
さぞかし見るところがたくさんあるお寺だろうと思いますが、行ってみると以外にも
とっても滋味な印象をもたれると思います。
あまり派手さがなく、敷地内に大きな本堂だけがあるという感じです。

京都の新京極、寺町界隈のお寺はいかがでしたでしょうか?
新京極、寺町の中にはお店がたくさんあり、昔よりだんだん派手なお店が
どんどん進出してきているように思います。
少したっていくと「また違うお店ができたん?」と私たち地元人でも結構びっくりします。
そんな中でも、ショッピングしながら、歴史的なお寺などがみられる場所は、
やはり京都ならではと思います。
新京極、寺町に訪れる際には、ショッピングの合間に、一呼吸して歴史的文化に
ふれてみてはいかがでしょうか?
また一味違ったショッピングが楽しめるかもしれません。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。平沼