こんにちは、中西です。
今日は権太呂の本店や錦市場からも歩いて行ける「京都市学校歴史博物館」をご紹介します。
この瓦葺の屋根の立派な門の所で、もともとは小学校でした。
京都市の児童数は、都心部の上京、中京、下京では、昭和30年代の約1/4まで減少し、学校の統廃合が進んでいます。
閉校になった「開智小学校」の建物を利用し、「学校歴史博物館」として、京都の学校の歴史、昔の教材を展示し、企画展を行っています。
古い建物をそのまま使っています。
小学校といえば、「二宮金次郎」ですね。
ここが入り口です。ここから1歩足を踏み入れると・・・・・
すみません、撮影禁止なんです。(やっぱり)
でも、しっかりビデオを見て、展示品を見てきたので、簡単なご紹介はできます!
では、はじまり、はじまりー
幕末の動乱や明治維新による東京遷都で京都は衰退の危機にありました。
京の復興を目指すため、時代を担う優秀な人材を育てようと、町衆が政府にさきがけて学校を作りました。
子供の有無にかかわらず、かまどのある家から寄付を集め、足りない分は京都府から借りて。
集めたお金は学校会社を作り、貸した利息を運営費に充てていました。
町衆の学校は集会所や消防署など町内の施設でもあったそうです。
明治2年に京都で64の小学校が開校しましたが、ここはその中の1つで、「下京第11番組小学校」でした。(番組は、町組が再編成された名称)
今回の企画展は「学校で出会う 京都の日本画」です。
京都の市立小学校には、絵画などの美術作品約2000点が所蔵されていますが、今回の企画展では、学校ごとに所有しているものを一堂に展示しています。
京都の小学校では、伝統産業の工芸、陶芸、織物などの発展のため、すべての基本となる日本画を教えていました。
優れた作家となった卒業生の寄付作品もあります。
また未来を担う子供たちに本物の芸術作品に触れてもらえるようにと寄付された作品や子供のためにと描かれた作品も多くあります。
京の町衆が「近くに住む絵描きはん」の絵を楽しみ、制作の機会を提供することで応援しようと依頼した絵もあります。
陶芸では「北大路魯山人」、日本画では「富岡鉄斎」「上村松園」をはじめとする有名作家、画家の作品が並んでいます。
子供たちを取り巻く地域の人たちの温かい思いや町衆の心意気が感じられる話ですね。
学校歴史博物館の裏門のある「麩屋町通り」を私は毎日通っています。
あるとき裏門の前に小さな苗木のポットが並んでいるのに気がつきました。
そこには「ビワの苗です。ご自由にお持ち帰り下さい」と貼ってありました。
そして「ありがとうございます。大事に育てます」と添え書きがしてありました。
あいにく書くものを持ち合わせていませんでしたので、メッセージは残していませんが、私も1株頂いて大事に育てています。
学校歴史博物館の入館料は200円。ちょっとうれしい金額ですね。
1月22日まで開催していますので、お近くに来られた際は「学校のたからもの」を見に足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
今回は写真が少ないのですが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。(中西)