株式会社権太呂食品

権太呂ブログ

「てづくりとうふ すがい」さんのお揚げさん

■毎週日曜更新 権太呂スタッフの「旬な京都便り」

2014.04.27

こんにちは!林です。
今回はちょっと宣伝してしまいます。
みなさま、権太呂のきつねうどんを召し上がられたことはございますでしょうか?

お揚げを食べるとじゅわーっと甘辛いお出汁がしみでて、
きつねうどんってシンプルだけれど、本当に美味しいなあ
と思います。
きつねといえば、お揚げさん!
権太呂のきつねうどんのお揚げさんを作っていただいているのは、
京都は下賀茂神社近くの「てづくりとうふ すがい」さんです。

「てづくりとうふ すがい」さんには権太呂が開業時からずっとお世話になっています。
現在は2代目・菅井 清さん、奥様の幸子さん、息子さんの宏央さん、ご家族3人で
お豆腐やお揚げを作られています。

以前は芸能人の方や、歌舞伎役者さん、俳優さんにもたくさん注文を受けていたそうです。
(お店に行くと、数々のお手紙やサインを拝見できます。)
贈り物で、菅井さんのお豆腐を召し上がった方が、
「もう一度、あのお豆腐が食べたい」と注文してこられたり、
お豆腐のおいしさに感動して「このお豆腐を作っている方に逢いたい」と
言われ、お付き合いがはじまることもあったそうです。
「<職商人>でいることがモットー。「おいしい」という言葉が、一番嬉しい。」
とご主人は話されていました。
戦後はどこのお豆腐屋さんも輸入大豆を使用することが多かったのですが、
息子さん(宏央さん)が3歳のころ、大豆で遊んでいたら、
湿疹がでて大豆アレルギーになってしまいました。
それを機に国産の大豆に切り替えたら、息子さんにはアレルギーがおこらないようになったそうです。
それ以降はずっと、国産の大豆を使用されています。

これは大豆を一昼夜水につけたところです。
2倍くらいの大きさになります。つやつやふっくらと膨らんでいます。
ご主人は、特に健康食品をうたうことは意にそぐわないし、国産大豆は輸入物よりも
高いので、正直しんどい時期もあったと言われます。
しかし、いいものを作ってほしいと言う声に応えようと試行錯誤を繰り返し、
京都らしさを大切にしつつも、他府県の良いものも取り入れたり、
原料も吟味して、現在の商品となっています。
今までは使ったことのなかった豆を使ってみることで、
豆によってたんぱく質・糖質の含有量が違うことがわかり、その豆にあった作り方を発見できたこともありました。
他の豆と混ぜてはどうか、他の作り方ではどうかと日々挑戦されています。
以前は釣りがご趣味でしたが、今は山登りが楽しみだそうです。休みの日は趣味をかねて
あちこちに出かけ、美味しいものを食べたり、食材を見て回ることが多いそうです。
そんな「てづくりとうふ すがい」さんのお揚げさんのできるまでをご紹介します。

一昼夜水につけて膨らんだ大豆をグラインダー(石うす)ですりつぶします。

呉(すりつぶしたもの)をあたためて

濾すと、おからと豆乳に分かれます。いい豆乳が出来ることが、
美味しい豆腐になるかどうかのカギになるそうです。

豆乳ににがりを入れるともろもろ状態になります。
このもろもろからでるお汁は、昔は床の拭き掃除などに使ったそうです。
ピカピカになるそうですよ。

型枠に入れて重しを入れて水抜きをします。

これで木綿豆腐が出来上がりますが、これをお揚げの大きさに切って…

なたね油であげていくとお揚げさんの出来上がりです。

ふんわりさっくり、味の染みやすい、美味しいお揚げさんができるまで、
こんなにたくさんの工程があるんですね!
(これでもダイジェスト版です。)
出来上がるまでを見せていただくと、湧き上がる気持ちはもちろん
「たべたーい!」
「てづくりとうふ すがい」さんのお店の2階では、お豆腐を堪能できるコースを
味わうことができます。
コースに出てくるのは大豆製品とお野菜をメインにした料理です。
「素朴なものは素材の味がよくわかる。作り置きなどはせず、
その日につくって一番おいしい状態でお出ししたい。」とご主人。
そのため、お店は要予約制となっています。
お料理は奥様の幸子さんと息子さんの宏央さんが担当されています。

まず最初は、豆乳とおぼろ豆腐。とっても濃厚です。

お揚げさんとお野菜の煮物。薄味でお揚げさんの味を楽しめます。

つづいて湯豆腐。ポン酢でいただきます。
ぐらぐらと煮たぎってしまわないよう火力を調節します。
そしてこの後に湯葉しゃぶがあったのですが、とろけるように美味しくて
夢中で食べているうちに写真を撮り損ねました…(すみません)

最後のデザートはよもぎ豆腐に小豆をちらし黒蜜をかけた和風すいーつ。
これも甘すぎず、豆腐の味を楽しめる、豆腐が主役のスイーツでした。
3年ほど前にこの食事ができるスペースをオープンされましたが、
今まで豆腐をお届けしていたお客さんが、食べに来てくださるそうです。
(食通の方が多いそうです。)
丁寧に美味しいものをつくってこられた菅井さん。
だからファンの方も多いのですね。
みなさま、京都に来られたら、ぜひ「てづくりとうふ すがい」さんにお立ち寄りください。
「てづくりとうふ すがい」さんのお店はこちらです。↓↓↓
★http://www5f.biglobe.ne.jp/~tofusugai/
「てづくりとうふ すがい」の皆様、たくさんのお話と美味しいお豆腐をありがとうございました。
そして、ブログを読んでくださっている皆様、
今日も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
(林)