初めまして、西垣と申します。
京都に生まれて○十年。
なかなか住んでいる町をゆっくり見てまわるという機会はないのですが
ブログ作成にあたり、一日かけてゆっくり東山界隈をカメラを持って散策してみました。
いつも何気なく見ている景色が、よくよく見ると面白い事に気づきました。
観光地に関しては、聞かれても知らない事が多くて「ほんまに京都の人?」とよく言われますが
生活する者の目線で見た、普段の京都もお伝えできたらと思います。
よろしくお願い致します。
まずは、知らず知らず(?)についた厄を祓う為、茅の輪くぐり(夏越の祓 なごしのはらえ)に行ってきました。
実は、今まで一度も行った事がありませんでした。
茅の輪をくぐる事によって、半年間の汚れを祓い清めて無病息災を祈願する行事です。
まずは八坂神社です。
最近は浴衣姿の方がとても多くなりました。色とりどりの浴衣姿の女性がとても可愛いです。
最近はカップルで浴衣を着て散策される方もよく見かけます。
京都は和服姿で行くと、お店やタクシーで割引してもらえたり特典も多いので
事前に調べてから来られるのがおすすめです。
次は安井金毘羅宮です。
これでかなり厄は綺麗に祓えたはず?!
続いて八坂の塔からねねの道、石堀小路辺りを散策。
石畳の道は、とても雰囲気があって好きな道です。
私のおすすめは、朝早い時間や、夕方から夜にかけての人が少ない時間帯です。
夕方5時頃になると「ゴーン」とどこかから鐘の音が聞こえてきます。
どこの鐘の音かは知らないのですが・・・
屋根の上には鐘馗(しょうき)さんが睨みを利かせています。
昔、京都の三条に薬屋が新しく店を構えて大きくて立派な鬼瓦を葺きました。
するとお向かいの奥さんが原因不明の病に倒れてしまいました。
病を治そうと原因を探ると、薬屋の立派な鬼瓦により跳ね返った悪いものが
向いの家に入ってしまうからだということがわかりました。
そこで唐の時代、玄宗皇帝の夢に現れ皇帝の病気を治したという鍾馗さんを
作らせ、魔除け・厄除けに据えたところ病が完治したといいます。
それ以降、京都では鬼瓦の対面に鍾馗さんを据えるようになったようです。
この鐘馗さんも、家やお店によっていろいろ形が違っておもしろいです。
ねねの道を八坂神社の方面に歩いていると、こんな所に鉾?
これはなんと、通称「銅閣時」と言われる建物だそうです。
金閣寺・銀閣寺があるのは知ってましたが、銅閣寺なんてあったんや・・・
大雲院というお寺の境内にあり、正式名称は「祇園閣」です。
大雲院は、大正15年織田信長、信忠親子の菩提を弔う為に正親町天皇の勅命により
烏丸二条に建てられた寺院です。
祇園閣は、ホテルオークラなどの大倉財閥創始者 大倉喜八郎が90歳の折、
京都には金閣、銀閣があるのに、どうして銅閣がないんだろうと思いつき、
有名な建築家の伊東忠太に雨傘が逆さまに開いたイメージで設計を依頼しましたが
困難だと断られ、代わりに祇園祭の鉾のイメージで作る事になり、名前も祇園閣となりました。
しかし銅閣としての思いが捨てきれず、屋根は銅葺きにしたことが、銅閣寺の由来です。
「大雲院」と「祇園閣」は元々関係のない建物でしたが、昭和48年に大雲院が四条寺町から
この地に移ってきた時、祇園閣はここに存在しており、大雲院の一部となりました。
中には石川五右衛門のお墓もあり、祇園閣の上からは京都の町が一望できるそうです。
普段は非公開の為、残念ながら中に入ることはできなかったのですが、近々公開予定があります。
平成26年7月12日(土)~9月30日(火) ※9月26日(金)は拝観休止
もしお出掛けになられる時は、最新の情報をご確認くださいませ。
高台寺近辺には、有名なお料理屋さんもたくさんあります。
そんなお料理屋さんの前を通りかかると、お料理屋さんらしからぬものが視界に入りました。
茅の輪???
やっぱり茅の輪です!!!
神社以外にも茅の輪ってあるんですね。
お店の方に何故こんな所に茅の輪があるのか尋ねてみると
「京都のお料理屋さんには飾ってはる所ありますよ。無病息災を願って飾ってます。」
との事。神社の茅の輪は6月30日迄しか見る事できませんが、こちらの茅の輪は
7月いっぱい飾っておられるそうです。
穢れを払ってお料理を頂くと、更においしく感じるんでしょうか。
一度試してみなくてはわかりませんね。
さてさて、京都では祇園祭に向けて盛り上がってきております。
数あるお祭りの中でも、祇園祭はやはり別格です。
お祭りに足を運ぶのは、祇園祭くらいです。
今年は1000年ぶりに鉾がリニューアルするとか、前祭りと後祭りが開催されるとか
巷でも大きな話題の一つとなっております。
近所でもこんな提灯が立っていました。
お料理やさんや、有名な方のお名前が入ってます。
あまり天気が良くないなか、久々にぶらぶらと東山界隈を歩いてみました。
いつも通る道や建物をじっくり見ると、新しい発見もあり本当におもしろかったです。
7月から祇園祭も始まっております。
鉾立てや巡行は少し先になりますが観光にお越しになる際は、権太呂のお店にも
どうぞお立ち寄り下さいませ。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
西垣