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菖蒲咲く氷室池

■毎週日曜更新 権太呂スタッフの「旬な京都便り」

2011.06.11

こんにちは、中西です。今回は地下鉄で山科の小野駅に行ってきました。地名の右京、左京などは
位置のイメージがしやすい名前ですが、「山科(やましな)」は馴染みのない方も多いかと思います。

京都には11の行政区があります。北区、上京区、左京区、中京区、東山区、下京区、南区、右京区、
伏見区、山科区、西京区。山科区は昭和51年に東山区から分区された区で、同じ時期に右京から
分区した西京区ができ、京都市で最も新しい区の一つです。

行政区は新しいのですが、古くから交通の要衝として栄えたところで、平安時代どころか旧石器時代や
弥生時代の遺跡などが見つかっています。


 勧修寺(かじゅうじが正式名称)は、西暦900年に醍醐天皇が創建された千有余年の歴史ある寺院です。
京都の人が「この前の戦で焼けて・・・」と話すと
きのこの前の戦が「第2次世界大戦」ではなく、
「応仁の乱」だったというジョークがありますが、勧修寺もこの後訪れた隨心院も前の戦火「応仁の乱」で
焼失
し、その後再建されています。

宸殿は1697年に明正天皇の旧殿を下賜されたもの。

水戸光圀公寄進の灯篭。ユニークなデザインで「京都に行ったら灯篭を見てとうろう」と

いわれたとか。覆うように生えている木「ハイビヤクシン」は樹齢750年といわれています。

氷室の池。平安時代には1月2日にここに張った氷を宮中に献上してその厚さによって五穀豊穣を

占ったと言われています。借景で広がりのある庭園となっています。

睡蓮も見ごろでした。和名は羊草、葉っぱの形が羊に足あとに似ているからのかと思っていたら、

午後の未の刻ごろに咲かせることから。白い花が日本古来のもので、赤いのは園芸種だそうです。




さて、勧修寺から歩くこと20分弱、隨心院にも行ってきました。


小野小町ゆかりの寺院で、有名なのが「紅梅」です。毎年3月には観梅会や「はねず踊り」

が行われます。今は若葉の季節です。


時期外れのため、訪れる人もなく、独り占め状態でした。


小野小町が使っていたといわれる井戸の跡。

今回は紹介する機会の少なかった「山科」をご紹介しました。また別の機会に小野以外の山科を
ご紹介したいと思います。(中西)