こんにちは!梅田です。
今週の「旬な京都便り」は、世界遺産で知られる天龍寺をご案内します。
この天龍寺は今をさかのぼる事600年以上も前、室町時代に作られた禅宗のお寺です。
平成の今は”世界遺産”ですが、当時は”京都五山”という形で、寺格が定められており、
天龍寺はその「第一位」だったのです!今も昔も”ハク”が付いたありがた~いお寺、
天龍寺は実はとっても親しみやすいお寺なんです。
スタートは嵐電嵐山駅。嵐電こと京福電鉄は旅気分に浸れる路面電車として、
京都人の間でも人気です。私も若かりし、とんがっていた(?)頃は、
この嵐電と自分の自転車とで競争をしました。自転車がたびたび勝利するほどの
”のんびりぶり”を発揮する嵐電ですが、そんな”ゆるり感”が魅力的なんです。
この嵐山駅から天龍寺へと1歩、2歩、3歩…。
… …
108、109、110歩。。
なんと、到着です!まさに”駅チカ”の世界遺産なんですね。
天龍寺内では、塔頭と言われる多くの小院があります。ちょうど秋の特別拝観が始まっている時期のため、
普段は非公開のお寺も見る事ができるんです。
秋と言えばやはり気になるのが紅葉の色づき具合。朝晩の寒暖の差が大きいほど色づきが
良くなると言います。京都は盆地のため日中の寒暖の差はことに大きめ。普段生活する上では、
気候の大きな変化はなにかと大変な事も多いのですが、だからこそ自然が見事な紅葉を
プレゼントしてくれるのですね。
入り口付近では藤袴(フジバカマ)と呼ばれる秋の七草が咲いていました。
この藤袴、古今和歌集などでも詠まれたり、源氏物語でも「藤袴の巻」という巻名にも
なるほど、古から身近な花として親しまれてきたのですが、環境の変化のため、
今や”絶滅危惧種”に指定されるほど数が減っています。京都ではそんな藤袴を守ろうとする
動きも近年見られるようになってきました。
入り口で出迎えてくれるのは大きな達磨さん。
天龍寺を創始した夢窓疎石(むそうそせき)が自ら作庭したとされる曹源池(そうげんち)庭園は
天龍寺の歴史の中で本堂をはじめ、大半のものが消失をする中、当時の姿を現在にとどめているのだそうです。
現存する中では最も古い回遊式庭園なんだそうですよ!
そんな歴史ある天龍寺で「寝転ぶ事」はやめましょう。
そして天龍寺限定販売「はろうきてぃ」に「サンリオ恐るべし!」と素直に驚きましょう。
この天龍寺内は曹源池(そうげんち)庭園が特に有名ですが、庭園内を歩いてみると
”とても広い”んです。上の写真はその広い庭園内にある記念碑は実は習字の時に使う”硯”を形どったもの。
明治時代に寺内の雲龍図を描く時に使われた硯石で作られたそうです。高さはなんと2m、
天龍寺を訪れる事がありましたら、その広い庭をゆっくり散策して見つけてくださいね。
険しい山道を辿ってようやく到着する世界遺産もあれば、駅から110歩で到着する世界遺産も
あったりと、世界遺産はなかなかバラエティに富んでいますね!
最後までご覧頂きまして、ありがとうございます。(梅田)