紙面が限られたDMや、WEBのショッピングページだけでは、お伝えしきれない、
『作り手のモノ作りに対する、「こだわり」や「思い」』
をお届けするのが、この「権太呂の厨房から」。
新蕎麦のこの季節に毎年ご案内している蕎麦すきが、今年は
『新蕎麦すき』として、蕎麦、出汁、具材の全てにおいてリニューアル!
今回は新しくなった『新蕎麦すき』を取り上げます。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 目次 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◆ 『蕎麦すき』リニューアル!それは「蕎麦」のため
◆ では『出汁』は?
◆ では『具材』は?
≪余録≫ 「権太呂の撮影現場から」
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『新蕎麦すき』について、担当・西尾に話を聞きました。
梅 今年、蕎麦すきがなぜリニューアルされたのですか。
西 一年に一度、新蕎麦が楽しめるこの時期に、単に収穫されたばかりの蕎麦粉を新蕎麦として
お召し上がり頂くのではなく、製法も一から見直して、『新蕎麦だからこそ』お楽しみ頂ける
ものをお届けしたいと考えたんです。
梅 今回のリニューアルは、まず『蕎麦へのこだわり』から始まったんですね。
西 そうなんですね。「新蕎麦をどうすればより美味しくお召し上がり頂けるか」が出発点でした。
その上で、新蕎麦の存在感を楽しんで頂けるよう、まずは蕎麦が昨年までと大きく変わりました。
1≫新蕎麦を殻を含め、丸ごと粗く引いた「挽きぐるみ」に
2≫丹念に手ごねし、手切りに
この二点ですね。
梅 いうなれば、「田舎そば」のような感じになるのでしょうか。なるほどそれなら、”存在感アリ”ですね。
西 そうなんですね。蕎麦にそれだけの力を持たせたからこそ、他の具材や特製出汁に負けない
ものが出来上がったんです。かかる手間はずいぶんと増えましたが、おかげで納得いく
蕎麦になりました。
梅 ところで、蕎麦は「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」のいわゆる”三たて”が美味しいとされていますが…。
西 蕎麦の理想として「三たて」が良いのは当然なんですが、私達がお客様にお届けするのは、
通販という性質上、「打ちたて」ではなく、”一日”という時間が経過したもの。だからこそ、
お客様がお召し上がりになる(茹で上げる)時に、最善の状態であるよう、加水しています。
そうしたことも頭の片隅にでもおいて頂ければ、今回の『新蕎麦すき』をよりお楽しみ頂けるのでは
ないでしょうか。
梅 今回は蕎麦が主役ですから、蕎麦へのこだわりはすごいですね!ところで、その蕎麦を楽しむのに
必要不可欠な「出汁」についてはいかがでしょう。
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西 昨年までの蕎麦すきは”うどんすき”と同じ出汁でした。蕎麦をフルモデルチェンジしたのに、
出汁がそのままというのでは…。新蕎麦との相性が抜群の出汁作りにチャレンジしようというのは、
自然な流れでした。
梅 なるほど、車で言うとエンジンを変えれば足回りも変えないと、そのポテンシャルが発揮できないというような
ものですね。
西 その通り!そこで考えたんです。「鴨せいろ」が蕎麦通の方が好んで召しあがる蕎麦の楽しみ方だとすれば、
「鴨せいろ」のつゆをベースに出汁作りをする必要がある。鴨せいろのつゆを鍋に仕立てると
面白いんじゃないか。そう考えました。
西 全てがつながって一つのものが完成するというのは、なににおいても同じなんですよ。
梅 蕎麦よし。出汁もよし。では、次に鍋を彩る具材選びになりますね。
ところで、『軍鶏』というのは意外な印象を受けました。
西 軍鶏は引き締まった肉質が特徴なんですね。脂肪分が少なくサッパリした味で、
たいへん味が濃く、うまみがある鶏なんです。鴨肉と同様に軍鶏もこの出汁によく合うんです。
一度この軍鶏肉をお試し頂きたいですね。
西 椎茸、しめじ、えのき茸などはもちろんのこと、はなびら茸、舞茸といったものもご用意しました。
「収穫の秋」を感じて頂きたいのと、蕎麦や出汁とのバランスを考えてのことなんです。
梅 と、言いますと…。
西 上でお話ししてきたように今回の蕎麦や出汁には、それぞれに「力」、言いかえれば「存在感」があります。
それに勝るとも劣らないものを具材にも求めたわけです。「味」「香り」「食感」「形」「色どり」など、
決して蕎麦や出汁に負けないぞ!という思いの表れが「軍鶏」であり、「きのこ」なんです。
梅 そうだったんですね。でも、それだけのものを作るとなると、“生みの苦しみ”が多かったのでは…。
西 どちらかといえば”生みの苦しみ”というより、”生みの楽しさ”と言った方が良いかもしれません。
蕎麦を例に挙げれば、「鍋にした時にもっとも美味しい蕎麦とは?」という自問自答に始まって、
それが具体的に挽ぐるみの「粗さ」「配合」「加水量」「麺の太さ・切り方」など、いろいろなパラメーターを
替えては違うパターンを試してみて…。という繰り返しでした。
梅 権太呂一の職人肌の西尾さんらしいコメントですね。
西 それが、苦しみではなく、楽しいんです。思っていた通りの結果が出た時は、「よしっ!これだ!」と思わず、
叫んでしまいましたよ。試行錯誤している時が一番楽しいのかもしれませんね。
梅 ありがとうございました。
≪余録≫ 「権太呂の撮影現場から」
DMやホームページなどの写真は、権太呂のスタッフが制作のプロの方と相談し、作ります。
ここでは番外編として、その撮影現場の模様をお伝えします。
今回は「新蕎麦すき」の出汁の撮影を取材したのですが、撮影には制作会社の方に加え、
社長の血脇や、調理担当者も撮影に参加します。
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撮影現場は真剣そのもの。一歩現場に足を踏み入れると、張りつめた空気が
伝わってきます。
撮影には西尾さんも参加し、作り手の思いを撮影のプロの方と一緒に表現します。
こちらに背を向けてモニターを見ているのは血脇社長で、その横の方は撮影スタッフの方。
DMのコピーやレイアウト、写真のイメージなどは社長自らが考案します。自分の思い描く
イメージをカタチにするため、撮影スタッフの方と綿密なチェックを行うんです。
そして、出来上がったのがこの写真。どうですか?こんな出汁で鍋を食べたら、さぞ…。
という、想像と期待がふくらみますね!
最後までご覧頂きましてありがとうございました。
『新蕎麦すき』の詳細についてはコチラから